平成２１年度水曜会大会
　平成21年度水曜会大会は６月６日（土）に開催され，午前は工学部６号館内の「水曜会教育資料展示室（166号室）」の公開，および６号館167号室にて各研究室紹介のポスター展示が行なわれました．午後からは京大会館にて懇親会，総会，特別講演会が開催されました．当日は晴天に恵まれ，教育資料展示室およびポスター展示室にはおよそ30名以上の方が見学されました．懇親会には75名程が参加され，総会・特別講演会には例年を上回る約81名の参加者がありました．

　 まず，水曜会教育資料展示室の公開および各研究室紹介のポスター展示が約１時間開催されました．その後，場所を京大会館へ移し，101号室において懇親会が開催されました．懇親会は三ケ田均教授の司会のもと，青木謙治会長の開会の挨拶の後，村上陽太郎名誉教授の音頭で乾杯が行われ，若松貴英名誉教授，足立裕彦名誉教授から挨拶がありました．新任の教員紹介があり，辻伸泰教授（材料工学専攻），辻健助教（社会基盤工学専攻），後藤忠徳准教授（社会基盤工学専攻）が挨拶されました．落合庄治郎教授の閉会の挨拶をもって,会は和やかな雰囲気のうちに終了しました．

　場所を210号室に移し，総会は辻伸泰教授の司会で進められ，まず青木謙治会長から平成20年度の事業報告ならびに人事異動などの近況報告がなされました．次いで乾晴行会計幹事から会計報告および石田毅会計監事から監査報告がなされ，いずれも承認されました．続いて，次期役員推挙により，新会長に落合庄治郎教授が選出されました．

　その後引き続き，特別講演が開催され，本年度は以下の２件の講演が行なわれました．
「鉄鋼業における地球環境への取り組み　−住友金属の事例−」
　　住友金属工業株式会社　社長　友野　　宏　氏
「分からないことが分からない　−不思議な岩盤の世界−」
　　（財）電力中央研究所　名誉特別顧問　日比野　敏　氏

　特別講演会の内容は大会記念講演として本誌にご寄稿いただいているので，詳細はそちらにゆずりますが，友野氏の講演では，環境問題のうち特にCO2排出量抑制に焦点をしぼり，製造プロセスにおける技術革新や高い性能を持った製品の開発を通して鉄鋼業においていかにCO2排出量抑制が行なわれてきたかを社会情勢との関連を交えて解説いただきました．日比野氏の講演では，“構造材料”としての岩盤の特徴を実測データを交えて解説いただき，さらに不確定性を伴った対象を相手に安全を確保しつつ建設・施工を行なうための手法に関してお話頂きました．いずれの講演も非常に興味深く，参加者は皆，熱心に傾聴していました．平成21年度水曜会はこれら２件の講演が終了した後，午後４時半に散会しました．なお，来年度の水曜会大会は平成22年６月12日(土)に京大会館で開催の予定です．